妊娠中に「生肉」をたべてしまいました【トキソプラズマ】

妊娠中はよく「生もの」は食べないようにいわれるかと思います。

「生肉」であれば今回のトキソプラズマ感染の可能性があるのと、「生たまご」であればサルモネラ感染などによる食中毒になる可能性、「生チーズ」であればリステリアに感染する可能性などあります。

妊娠中は「生もの」は避けて、十分加熱調理されたものを食べるようこころがけましょう。

妊娠中に感染した場合、赤ちゃんに重大な影響をおよぼすものあります。それぞれの頭文字をとって「TORCH症候群」と呼ばれています。

今回はそのうち、トキソプラズマについて説明していきたいとおもいます。

まとめ

・妊娠中にトキソプラズマに感染すると、赤ちゃんに「先天トキソプラズマ症」を起こすことがあります。

・「先天トキソプラズマ症」は重篤な場合は死亡してしまうことがあるのと、生存しても神経学的後遺症をのこすことがあります。

・感染を予防するために、妊娠中は「動物肉はじゅうぶん加熱すること」「ネコに注意すること」「土いじりを避けること」をこころがけましょう。

・トキソプラズマ各抗体の検査をして、妊娠中のトキソプラズマ感染か判断します。

・胎盤を通じた赤ちゃんへの感染予防のために「アセチルスピラマイシン」もしくは「スピラマイシン」を使用します。

・赤ちゃんへの感染が確認された場合には、「ピリメタミン」「スルファジアジン」を使用します。

トキソプラズマとは

妊娠中にトキソプラズマに感染すると、トキソプラズマは胎盤を通じて移行して赤ちゃんにも感染してしまいます。

感染が成立すると赤ちゃんに「先天トキソプラズマ症」という先天異常が生じる可能性があります。

赤ちゃんが先天トキソプラズマ症にかかった場合、症状が重篤な場合は死亡してしまうことがあるのと、生存しても神経学的後遺症をのこすことがあります。

なお、妊娠の初期に近いほうが感染率は低いですが、重症度は強くなります。
逆に妊娠の後期に近いほうが感染率は高いですが、重症度は弱くなります。

トキソプラズマの感染経路

トキソプラズマは原虫であり、動物肉・ネコの糞・土壌などにいます。
「加熱が不十分な動物肉」、「ネコの糞」を触ったり、ガーデニングや砂遊びなどで「土いじり」をした場合に感染する可能性があります。

感染を予防するために、妊娠中は「動物肉はじゅうぶん加熱すること」「ネコに注意すること」「土いじりを避けること」をこころがけましょう。

すでにネコを飼っているひともいるかと思います。
その場合は、ネコを「外飼いにしないこと」「エサに生肉をあたえないこと」「ネコのトイレそうじは毎日キレイにすること」が重要です。
できれば、ネコのトイレそうじは妊婦自身ではおこなわないようにしましょう。
妊婦自身がそうじをおこなう場合も、てぶくろ・メガネ・マスクなど装着して感染予防するとともに、そうじの後はしっかりと手洗いをしましょう。

トキソプラズマの検査

妊婦の血液検査でトキソプラズマの抗体を検査します。

妊婦健診ではトキソプラズマ抗体のうちIgGと呼ばれる種類の抗体を検査します。
IgGが陽性であった場合は、「以前に感染したときの抗体が残っている」もしくは「妊娠中に感染した」可能性があります。

一度の検査だといずれかわからないので時期をあけて再検査します。
トキソプラズマの抗体のうちIgGにくわえてIgMとよばれる種類の抗体を検査します。

IgGが陽性でIgMも陽性だった場合、妊娠中の感染の可能性が考えられますが、その評価するのが一概にいえない部分もあり難しいです。
またトキソプラズマの感染時期を推定するのに「IgG avidity」を検査します。
「IgG avidity」が低いと最近の感染の可能性が高く、妊娠中に感染した可能性を考えます。

トキソプラズマの治療

妊娠中のトキソプラズマ感染を考えられる場合は、胎盤を通じた赤ちゃんへの感染を防ぐという視点が大事です。

胎盤を通じた赤ちゃんへの感染予防のために、「アセチルスピラマイシン」もしくは「スピラマイシン」というくすりを使用します。

また、赤ちゃんへの感染が確認された場合には、赤ちゃんへの治療という視点が大事です。

「ピリメタミン」と「スルファジアジン」というくすりを使用します。葉酸合成を阻害する作用もあるので、治療中は葉酸も補充します。

まとめ

妊娠中にトキソプラズマに感染すると、トキソプラズマは胎盤を通じて移行して赤ちゃんにも感染してしまいます。赤ちゃんに「先天トキソプラズマ症」を起こすことがあり、重篤な場合は死亡してしまうことがあるのと、生存しても神経学的後遺症をのこすことがあります。

感染を予防するために、妊娠中は「動物肉はじゅうぶん加熱すること」「ネコに注意すること」「土いじりを避けること」をこころがけましょう。

「IgG」「IgM」「 IgG avidity」などの抗体の検査をして、妊娠中にトキソプラズマ感染をしたかどうか判断します。

胎盤を通じた赤ちゃんへの感染予防のために「アセチルスピラマイシン」もしくは「スピラマイシン」を使用します。
赤ちゃんへの感染が確認された場合には、「ピリメタミン」「スルファジアジン」を使用します。

「排卵のタイミング」をつかむ5つのポイント【妊活】

妊娠が成立するためには、精子と卵が受精する必要があります。

妊娠をしたい場合、「排卵のタイミング」にあわせて性交渉をおこなうことがとても重要になります。
精子の寿命と、排卵後の卵の寿命をかんがえて性交渉をおこなう必要があります。

排卵の5日前から排卵日までを「fertile window」と呼ばれ、その期間に性交渉をすると妊娠する可能性が高くなります。
とくに排卵の前後24時間以内は妊娠する可能性が高くなります。

「排卵のタイミング」をつかむことが、妊娠を成立させるために非常に重要となります。
今回、「排卵のタイミング」をつかむためのポイントについて説明していきたいと思います。

まとめ

①基礎体温
②LHサージ
③子宮頸管粘液
④子宮内膜の厚さ
⑤卵胞の大きさ

①基礎体温

基礎体温をつけていくと、はじめ低温相があり、次に高温相がある2相性の変化になります。
低温期から高温相になる体温が上がってくる直前あたりが「排卵のタイミング」であると分かります。

まずは、卵巣のなかの「卵胞」というものが徐々に大きく育ってきます。卵胞が大きくなると排卵をします。
排卵すると卵胞は「黄体」という構造に変わります。

そこから「黄体ホルモン」が分泌されて体温が少し上昇します。

つまり、はじめは「低温相」があり、排卵すると基礎体温は上昇し「高温相」になります。
「低温相」から「高温相」になる体温が上がってくる直前あたりが「排卵のタイミング」であるとわかります。

基礎体温の測定は「自分できること」「からだへの負担がない」検査です。ぜひとも、基礎体温を測定できる体温計を買って、基礎体温を測定してみましょう。

②LHサージ

LHというホルモンが急に分泌される「LHサージ」が起こるとその後に排卵が起こります。つまり、検査で「LHサージ」があるとわかった場合は「排卵が近い」と判断します。

月経周期に応じて、さまざまなホルモンも周期的に変化します。
脳の下垂体というところから「LH」や「FSH」といったホルモンが分泌されます。

そのうち「LH」が急激に分泌され、急激に上昇する地点があり「LHサージ」とよばれています。その後「LH」は急激に下降していきます。「LHサージ」からだいたい24時間後くらいに排卵されます。

病院などでは「LH」を血液検査で測ることが多いですが、尿検査でも判断することができます。これが「排卵日予測検査薬」であり、ドラッグストアなどで売られています。
つまり、自宅で自分で検査することが可能です。

排卵日予測検査薬で「LHサージ」があるとわかった場合は「排卵が近い」と判断します。

③子宮頸管粘液

診察で「子宮頸管粘液」を採取して、「量が多い」「糸がひきやすい」「サラサラの性状」「結晶がみえる」ようになったら「排卵が近い」と判断します。

子宮の入り口に近い部分の通り道を「子宮頸管(しきゅうけいかん)」とよばれます。
子宮頸管からは子宮頸管粘液とよばれるネバネバした液体が分泌されています。

排卵がちかいと「子宮頸管粘液」は以下のような特徴になります。

診察では「子宮頸管粘液」を採取して、「量」「牽糸性(糸のひきやすさ)」「性状」「結晶」を評価して、排卵が近いか判断します。

「量が多い」「糸がひきやすい」「サラサラの性状」「結晶がみえる」ようになったら排卵が近いと判断します。

④子宮内膜の厚さ

月経周期によって子宮内膜の厚さは変わってきます。エコーで子宮内膜を観察して「3本線」「木の葉状」にみえたら、排卵が近いと判断します。

月経周期によって子宮内膜の厚さはかわります。月経のあとは、徐々に子宮内膜は厚くなっていきます。

排卵期が近くなると子宮内膜をエコーで観察すると「3本線」「木の葉状」にみえます。排卵のあとは、厚くなった子宮内膜は赤ちゃんが育ちやすいようにフカフカのベッドのようになっていきます。

妊娠しなければ、厚くフカフカになった子宮内膜は剥がれおちて「月経」がおこります。
こうした変化が、だいたい1か月ごとに繰りかえされます。
なので、約1か月に1回月経がくる「月経周期」というものがつくられます。

診察では、エコーで子宮内膜を観察して「3本線」や「木の葉状」にみえたら、排卵が近いと判断します。

⑤卵胞の大きさ

卵巣のなかの「卵胞」の大きさをはかって、大きさが20mm以上あれば排卵が近いと判断します。

まずは、卵巣のなかに「卵胞」というものがあります。その卵胞のなかには「卵」がふくまれています。
「卵胞」は徐々に大きく育ってきます。卵胞がじゅうぶんに大きくなる(おおよそ20mm程度)と卵胞の中にある卵が「排卵」をします。

ちなみに、1回の月経周期にたいして、1つの卵胞のみ大きくなっていきます。この大きくなる卵胞のことを「主席卵胞」といって、その大きさをはかります。

そして、排卵された卵胞は「黄体」という構造に変わり、「白体」となってだんだん吸収されていきます。

診察では、エコーで「卵胞」の大きさをはかって、大きさが20mm以上あれば排卵が近いと判断します。

まとめ

排卵のタイミングをつかむために
「基礎体温」「LHサージ」「子宮頸管粘液」「子宮内膜の厚さ」「卵胞の大きさ」

を評価します。

排卵のタイミングがわかったら、排卵の5日前から排卵日までの間に性交渉をすると妊娠する可能性が高くなります。排卵の前後24時間以内は、さらに妊娠する可能性が高くなります。

とくに基礎体温の測定は「自分で出来ること」「からだへの負担がない」検査です。妊娠したいと思っていれば、基礎体温計を買って、基礎体温を測定してみましょう。

なぜ医師の説明はわかりにくいのか?

病院を受診して、医師から病状についていろいろと説明されるかとおもいます。

その際に、医師の説明ってわかりにくいとおもったことありませんか?

そして、医師が忙しそうだったりで「説明がわからない」と言いにくい空気ありますよね。
そもそもわからないことが多すぎて、「わからないことが何なのかわからない」ということもあるかと思います。

医師の立場からすると耳が痛い話です。

今回、なぜ医師の説明がわかりにくいのかについて、医師の立場からで恐縮ですがまとめてみました。

まとめ

・医師の説明がわかりにくい理由には、「医師の常識は患者の非常識」「医療の高度化・専門化」「以前は医師の説明を理解する必要はそれほどなかった」「頭脳の差があること」などの背景がある。

・医師側の原因として、「説明スキル不足」「説明する時間が足りないこと」「説明しにくい難しい病気があること」などがあります。

・患者側の原因として、「体調がすぐれないこと」「知識不足」「ネットなどの情報を鵜呑みにすること」などがあります。

伝わらない背景

医師の常識は患者の非常識

医師は毎日の診療で患者をみることが日常となっております。
そして、「医療用語」「専門用語」をあたりまえのように使っています。「医療用語」にはむずかしいものがたくさんあります。
たとえば、「予後」「寛解」「IC」「エビデンス」などの用語わかりますか?
これらの用語をあたりまえのように使っていて、患者への説明でもついそのまま使ってしまうことがあります。

また、病気を理解するための「人間のからだのしくみ」「疾患構造の成り立ち」など基礎となる知識も医師はあたりまえのように頭に入っています。
医師はあたりまえになっているので、病気を理解するために基礎となる部分をぬかして説明しまいがちです。
そうすると、説明を理解できなかったり、あたまに説明が入らない状態となってしまいます。

まさに「医師の常識は患者の非常識」のため医師の説明が伝わりにくくなっています。

医療が高度化し専門性があがりすぎている

近年の医療の発展はめざましいものがあります。
医療に関する研究やデータが豊富にそろってきて、日々あたらしい治療法など開発されています。医療が高度化し専門性があがりすぎています。

そのため難しい疾患概念がつくられたり、治療法も複雑になってきています。
医師のなかでも完全に理解しているひとが少なかったり、治療法も賛否両論に意見が分かれるケースも多々あります。
そもそも病気自体が難しいと、説明も大変ですし、それを理解するのも難しくなります。

以前は治療内容は医師に完全に委ねられていた

以前は、医師が完全に治療方針をきめることが普通でした。
患者は医師のいうことだけ聞いて、いわれた通りの治療に専念をすればよかったです。
なので、じつは医師の説明を理解する必要はなかったです。

今は、患者が治療法をえらぶ時代です。
医師が病状を説明し治療方針を提示します。
患者はその説明を理解しじゅうぶんに納得したうえで同意いただいた上で、実際に治療にうつります。

自分で治療法を選ばなければいけないなったので、以前とくらべて医師の説明を理解する必要がふえました。

頭脳の差がありすぎると話が通じない

ずばり医師はあたまが良いです。
難解な医学部受験に合格して、医学部でしっかりと6年間勉強して、医師国家試験に合格して、医師免許を所得しています。
それら関門を突破したひとが医師になっているので、あたまが良いです。

頭脳の差がありすぎると話が通じないといわれてます。
とくにIQが20以上ちがうと、話が通じにくくなるといわれています。

医師と患者の頭脳の差が生じると、話が通じにくい背景になっていると考えられます。

医師の要因

わかりやすく説明するスキルがたりない

医師は医療のプロですが、残念ながら話のプロではないです。

わかりやすく説明するためにもちろん頑張っていますが、なかなか患者を満足させるレベルとなると大変です。

また、医師も人間なのでいろいろなひとがいます。
医師の中にはひとと話をするのが苦手なひとがいます。
昔ながらの考えの医師では、そもそもわかりやすく説明する必要などないと考えているひともいます。

わかりやすく説明する「気持ち」もたりないと、説明がわかりにくくなるのは当たり前です。

わかりやすく説明する時間がたりない

医師は基本的に忙しいです。
とくに地方では医師不足のため、かなり忙しくはたらいています。

病状の説明をするためには、まとまった時間をとらなくてはなりません。

患者が急変したり、急患が突然やってきたりと、急に対応しなければならないことは多いです。わかりやすく説明する時間がたりないため、診療時間外に説明することが多くなってしまいます。医師のブラック労働となる原因にもなっています。

むずかしい病気を説明するのはむずかしい

むずかしい病気をわかりやすく説明するのはかなり難しいです。

「わかりやすさ」を追及すると「正確さ」が損なわれてしまうし、
逆に「正確さ」を追及すると「わかりにくい」説明になってしまいます。

しかも患者さんの理解の具合におうじて説明していくことは、いくら話のスキルがあっても難しいです。

患者の要因

体調がすぐれないため、そもそも説明自体あたまに入ってきにくい

医療機関を受診している時点で、なにかしら体調不良をおこしていることが多いです。

からだのコンディションが悪い状態だと、そもそも人の話ってスムーズに入ってこないです。
「説明はどうでもいいからまずは症状をなんとかしてくれ」と思っている人もいるかとおもいます。
説明を受けるときのコンディションってすごく大事です。

知識が不十分

医療に関する前提となる知識がないと、限られた時間で病状を理解するのはむずかしくなります。

人はなじみのないことが多くなりすぎると、思考が停止してしまいます。
かぎられた時間で説明をうけるので、理解が追いつかないうちに話がすすんでしまっていくと、話を理解するのは厳しくなります。

ふだんから健康情報や自分の世代でかかりやすい病気に関する知識を勉強し、自分のからだへの健康意識をもつことが重要です。

ネットで調べた情報を鵜呑みにしてしまう

インターネットには医療情報があふれています。

もちろん「正しい信頼のおける情報」もありますが、「もととなるソースがわからない情報」「明らかに間違っている情報」「あやしげな情報」など様々あります。

インターネットで調べた情報と、医師の説明がちがうと、説明を聞こうとしないことがあります。一度、固定観念ができてしまうと、それとちがう情報があたまに入るのは厳しくなってしまいます。

まとめ

医師の説明がわかりにくい理由には、「医師の常識は患者の非常識」「医療の高度化・専門化」「以前は医師の説明を理解する必要はそれほどなかった」「頭脳の差があること」などの背景があります。

医師側の原因として、「説明スキル不足」「説明する時間が足りないこと」「説明しにくい難しい病気があること」などがあります。

患者側の原因として、「体調がすぐれないこと」「知識不足」「ネットなどの情報を鵜呑みにすること」などがあります。

医師側は、わかりやすい説明をこころがけるとともに、話をするスキルをみがいていく必要があります。

患者側は、普段から自分のからだのことを考え、「健康」や「病気」に関する知識を得そうとすることが必要です。

説明がすこしでもわかるようになり、医師と患者の関係がすこしでも良くなっていくといいですね。

陰部をぶつけて腫れてきました【外陰部血腫】

陰部をぶつけてしまって腫れてきた場合、どうすればいいかわからないと思います。
病院を受診したいけど、どこを受診すればいいかわからないと思います。
そして、腫れている部位を考えると、どこの診療科にかかれば良いか迷う場合もあるかと思います。

今回は、陰部をぶつけて腫れてきた場合、外陰部血腫を疑いますが、それについて解説していきたいと思います。

まとめ

・陰部の腫れの症状が、軽症であれば産婦人科を、重症であれば救急車を呼んで外傷専門の医療機関を受診しましょう。

・陰部の腫れがひどい場合は「骨盤骨折」、陰部の腫れが大きくなるようであれば「出血が持続している」、おしっこが出にくい場合は「尿閉」の可能性があり注意が必要である。

・治療は、血腫が自然に吸収されるのを待つ「保存的治療」と皮膚を切開して血腫を除去する「手術」があります。

陰部が腫れてきた場合は医療機関を受診しましょう

どこの科を受診するべきかですが、意外と難しいです。

実際に診察をしてみないとわからない部分があるので一概には言えませんが、体を動かせる程度の症状の場合は産婦人科を受診して、体を動かせないくらい痛い場合は救急車を呼んで外傷専門の医療機関を受診するといいでしょう。

産婦人科では、陰部ふくめ女性器の診察には慣れていますが、外傷の診察には慣れていない場合が多いです。

そこまで大きなエネルギーが加わっていない場合で、体が動かせる程度の症状であれば産婦人科で対応は可能です。クリニックでは血腫を除去する手術は厳しいので、できれば入院設備のある総合病院の産婦人科を選んだ方が良いでしょう。

また、自動車による交通事故などによる高エネルギー外傷と呼ばれる場合、体が動かせないくらいの症状であれば、骨盤骨折など命を落としうる状態である可能性があります。

救急車を呼んだ上で外傷を専門で受け入れている医療機関を受診するのが良いでしょう。

外陰部血腫の診察

まずは腫れているの場所や大きさなどを診察します。

腫れている部分や大きさ、ぶつけた状況によっては、陰部の奥の方の骨が折れている(骨盤骨折の)可能性があるのでレントゲンやCT検査などで確認します。

血腫が大きくひどい場合は、おしっこの出口である尿道口が狭くなってしまいます。
おしっこするときに痛みを伴ったり、おしっこが出なくなることもあります。

また、腫れがだんだん大きくなっていく場合は、奥の方の血管が破たんして、出血が持続している可能性があります。その場合は早めの手術による治療が必要となります。

外陰部血腫の原因

僕ら産婦人科医がみることが多いのは、分娩時の産道裂傷に伴う外陰部血腫です。

分娩は出血との戦いです。産道裂傷を縫合した奥の方の血管が破綻しており出血が貯まり血腫をつくる場合や、胎児が出る際に産道が引き伸ばされて奥の方の血管が破綻して血腫をつくる場合などがあります。

また、性交渉によって腟の奥の方の血管が裂けてしまい血腫をつくるケースが稀ですが報告されています。レイプなどの性犯罪の際に外陰部血腫をつくる場合があります。

今回のエピソードみたいに、陰部を強打して血腫をつくるケースとして…

・自転車で転んだときにサドルが陰部を強打
・転んでしまったときに陰部を強打
・友人とふざけて股間を蹴り上げられた
・鉄棒で失敗して陰部を強打
・スケートボードのトリックに失敗して手すりに陰部を強打
・細長い棒の上を歩いているときに足を踏み外して陰部を強打

などあります。

想像すると痛いですね。男の自分もシュンとしてしまいます。陰部をぶつけたくないですね。

外陰部血腫の治療

外陰部血腫の治療は、自然に血腫が小さくなっていくのを待つ「保存的治療」または皮膚を切開して中の血腫を除去する手術をおこなう「手術」による治療を選択します。

「保存的加療」
・陰部の腫れが軽度
・陰部の腫れが大きくなってこない
・おしっこがしっかりと出る
・生活が可能

の条件であれば、自然に血腫が小さくなっていくのを待つ「保存的治療」を選択します。

ただし、陰部の腫れがあると痛いと思うので、痛み止めを使用してより快適に生活できるようサポートします。

「手術」
・陰部の腫れが重度
・陰部の腫れが徐々に大きくなってくる
・おしっこが出ない
・生活するのが困難

などあれば、皮膚を切開して中の血腫を除去する「手術」を選択します。

陰部の腫れが重度でからだを動かせない場合は、骨盤の骨が折れている可能性もあります。骨が折れてズレてしまっている場合は整形外科領域の専門的な治療が必要になることもあります。

また、陰部の腫れが徐々に大きくなってくるようであれば、血管が破たんして奥の方で出血が続いている可能性が高いです。
手術で血腫を除去する際に、出血している部分を確認して、止血する必要があります。

造影CTなどで、出血している血管がどこなのか判断できる場合は、血管内にカテーテルを入れて出血している血管を塞ぐという方法(血管造影下動脈塞栓術)をおこなう場合があります。

また、おしっこが出ない場合は、おしっこの管(尿カテーテル)をいれる処置が必要となります。
おしっこが出せない状況が続くと、そこに感染をおこして尿路感染症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

まとめ

陰部を強打して腫れてきた場合、外陰部血腫を疑います。軽症であれば産婦人科(できれば入院設備のある病院)を、重症であれば救急車を呼んで外傷専門の医療機関を受診しましょう。

陰部の腫れがひどい場合は「骨盤骨折」、陰部の腫れが大きくなるようであれば「出血が持続している」、おしっこが出にくい場合は「尿閉」の可能性があり注意が必要である。

治療は、血腫が自然に吸収されるのを待つ「保存的治療」、皮膚を切開して血腫を除去する「手術」による治療があります。
血管内にカテーテルを入れて出血している血管を塞ぐ方法をおこなう場合があります。
また、腫れがひどくて尿が出にくい場合は「尿カテーテル」を入れる場合があります。

「風疹に注意しろ」と言われますがどういうことですか?【妊娠と風疹】

よく妊娠すると、風疹には注意しましょうといわれます。

とくに「風疹にかかりやすい小児との接触を避けるべし」「風疹が流行している場所を避けるべし」など言われます。
小さい子供と接触が多い、幼稚園や保育園などで働いている人の場合はとくに注意するよう言われます。

なぜそのようにいわれるのかは「妊娠中の風疹感染」「赤ちゃんへの影響」「風疹予防の重要性」について理解することが大切です。

まとめ

・妊娠中の風疹感染によって、赤ちゃんに「先天風疹症候群」が生じる可能性がある。

・「先天風疹症候群」になると、赤ちゃんの「視力」「聴力」がうばわれてしまう可能性や「心臓」「血管」への影響がでてきます。

・風疹ワクチン接種によって、風疹感染を予防することが可能です。社会全体として風疹の抗体をあげて風疹感染を予防することが重要である。

風疹とは

風疹ウイルスによる感染症のことです。

なぜ妊娠中に注意するよういわれるかというと、妊娠中に風疹に感染すると赤ちゃんに多大な影響をあたえるからです。

妊娠中に母親が風疹にかかると、風疹ウイルスは胎盤を通じて移行して赤ちゃんにも感染してしまいます。

感染が成立すると赤ちゃんに「先天風疹症候群」という先天異常が生じる可能性があります。

先天風疹症候群とは

▶白内障

赤ちゃんは産まれたあと、「見ること」を通して視力を獲得していきます。

白内障があると、うまく「見ること」ができず視力を獲得していくことが出来なくなります。

すると一生視力が低いままの状態となってしまう可能性があります。

赤ちゃんの視力を守るために、白内障であると早めに気づいて診断すること、白内障の治療をおこなうことがとても重要です。

▶難聴

視力とおなじように、赤ちゃんは産まれたあと「聞くこと」を通して聴力も獲得していきます。

難聴があると、うまく「聞くこと」ができず聴力を獲得していくことが出来なくなります。

また、出生後は聴力は問題ない場合も、成長とともに難聴が生じる場合があります。

定期的に聴力を評価して、難聴を早期発見して、聴力リハビリテーションなどにつなげることが大切です。

▶心臓の形態異常

「動脈管開存症」「肺動脈狭窄症」「心房中隔欠損症」などの心臓や血管の形態異常が認められます。

とくに、心不全症状・心臓の雑音・チアノーゼなどの症状をみとめる場合には、早めの心臓や血管の評価が必要になります。症状の具合によって、定期的に経過をみていくか、手術ふくめ治療をどうするか考えていきます。

つまり、先天風疹症候群になると、赤ちゃんの「視力」「聴力」がうばわれてしまう可能性があるのと、「心臓」「血管」への影響がでてきます。

妊娠中の風疹感染によって、赤ちゃんの一生にも関わる重大影響がおこります。

風疹は予防可能

風疹の予防接種(ワクチン)を受けることで、風疹の感染を予防することが可能です。

ただし、風疹ワクチンは「生ワクチン」なので妊娠中に受けることができません。
妊娠を考えた時に、妊娠する前に風疹ワクチンを打っておくことがベストです。

自分が風疹ワクチンを接種したことがあるかどうか、過去に風疹にかかったことがあるかどうかわからない場合があるかと思います。
風疹の抗体価を血液検査で調べることでわかります。

風疹の抗体価検査

希望があれば妊娠する前などに風疹の抗体価検査をします。自治体によっては、妊娠を考えている人などに助成をおこなっているところもあります。
また、妊婦健診において妊娠初期に風疹の抗体価を検査します。

抗体価が高い場合は、「今現時点で風疹にかかっている」可能性と「以前に風疹にかかっている」可能性があります。
それらを判断するために、時間をあけてもう一度風疹の抗体価を再検査します。

抗体価が上昇傾向であり、抗体の中にIgMというものが高いようであれば、今現時点での風疹感染をつよく疑われます。
「発熱」「発疹」「リンパ節腫大」「関節痛」など風疹の症状がある場合も風疹感染をつよく疑われます。

再検査で抗体価が横ばいで、IgMが高くないのであれば、以前に風疹にかかったことがあって、そのときの抗体が高いまま残っているだけ(「既感染パターン」といわれます)であり心配はいりません。

抗体価が低い場合は、風疹に対する免疫が低い状態であり風疹感染がおこる危険性があります。
妊娠期間中は、出来るだけ風疹患者と接触しないように心がけましょう。

「風疹にかかりやすい小児との接触を避けるべし」「風疹が流行している場所を避けるべし」などといわれます。
とはいえ、現実問題だれが風疹にかかっているかわからないので、これはかなり難しいです。
しかも妊娠中は、生ワクチンである風疹ワクチンを打つことはできないので、風疹にかからないように願うことくらいしか出来ません。

風疹の抗体価が低い場合は、お産が終わった後は風疹ワクチンを打つようにしましょう。
次回の妊娠への備えになりますし、社会全体として抗体をあげることにつながります。

社会全体として風疹感染を予防する

風疹はワクチン接種によって予防できる感染症です。
社会全体として風疹の抗体をあげることで風疹感染予防、さらに赤ちゃんへの風疹感染予防につながります。

ちなみに日本での風疹ワクチン定期接種では「1979年4月1日までに産まれた男性(40歳以上)」「1962年4月1日までに生まれた女性(57歳以上)」はワクチン接種をうけていません。
また、「1990年4月1日までに産まれた男女性(28歳以上)」はワクチン接種を1回しか受けていません。

該当する人は風疹に対する抗体がない可能性があり、風疹に感染する可能性があります。

母親自身だけでなく、パートナーふくめ同じ空間で生活をともにしている人がいれば風疹予防に関する意識が重要となります。
風疹ワクチンを接種したことのない人は、是非とも受けましょう。

自分が風疹ワクチンを摂取したことがあるかどうか、過去に風疹にかかったことがあるかどうかわからず、自分が抗体をもっているかわからない場合は、風疹の抗体検査をうけてみましょう。

まとめ

妊娠中の風疹感染によって、赤ちゃんに「先天風疹症候群」が生じる可能性があります。
「先天風疹症候群」になると、赤ちゃんの「視力」「聴力」がうばわれてしまう可能性や「心臓」「血管」への影響がでてきます。

風疹ワクチン接種によって、風疹感染を予防することが可能です。
風疹ワクチンを接種したことがない人は、是非とも受けましょう。

社会全体として風疹の抗体をあげて風疹感染を予防することが重要です。

妊娠中ですが少しでもお酒のんでもいいですか?【妊娠中のアルコール摂取】

妊娠中は少しでも赤ちゃんが良い環境で育つために、食事や飲み物など様々な制限があり、ストレスがたまりやすいかと思います。

アルコールの制限もその中の一つと言えるでしょう。

妊娠中にも、結婚式やパーティーなどお酒の席に出ることがあるかと思います。
そんなときでも、妊娠中も全くお酒を飲んでいけないのかと思う場面があるかと思います。

結論をいうと、基本的には妊娠中のアルコール摂取は控えるべきです。

 今回は、妊娠中のアルコール摂取について説明していきたいと思います。

まとめ

・妊娠を考えている時点でアルコールは控えるのがいい。

・妊娠中のアルコール摂取により、「胎児性アルコール症候群」のリスクがあります。

・どうしてもアルコールをやめられない場合は、アルコール依存症の可能性もあるため専門的治療が必要かもしれません。

妊娠中はアルコールを控えましょう

妊娠中の飲酒に関しては現時点では「安全量が確立されていない」です。
つまり 「アルコール摂取量」「妊娠時期」「酒の種類」などについて安全な範囲というのが実はわかっていないです。
飲酒量が少量でも赤ちゃんへの影響を与えるケースがあるため、妊娠中はアルコール摂取を控えるのが安全です。

また、妊娠が判明する前にアルコール摂取してしまったと気づく場合があるかと思います。
妊娠初期に大量飲酒をしたが、そのあとに禁酒することによって赤ちゃんの中枢神経障害など起こさなかったケースなどがあります。

妊娠と気づかずお酒を少量飲んだ程度であれば問題となることはほとんどなく、不安になる必要はないです。

ただし、少しでもリスクを下げるために、妊娠中だけでなく、出来れば妊娠を考えたときからアルコール摂取は控えておくべきでしょう。

アルコールの赤ちゃんへの影響

妊娠中にアルコールを摂取すると、アルコール(エタノール)やアルデヒド(アルコールの代謝産物)が胎盤を通過し、胎児に影響することが知られています。

妊娠中のアルコール摂取によって、流産・死産につながる可能性があり、これから説明する「胎児性アルコール症候群」とよばれる先天異常などが生じる可能性があります。

アルコール摂取による影響は、妊娠時期によって異なってきます。

器官形成期をふくむ妊娠初期(妊娠15週まで)では、「胎児形態異常」「特徴的な顔つき」などが生じます。

妊娠中期後期(妊娠16週以降)では、赤ちゃんが小さくなる「胎児発育不全」や「中枢神経障害」などが生じます。

つまり、妊娠の全期間赤ちゃんへ影響を及ぼす可能性があります。

もともと「胎児性アルコール症候群」はアルコール依存症の母親の赤ちゃんで、高頻度で見られることで知られていました。
しかし、詳細な調査をおこなうと、これまで考えられていたよりも多くの「胎児性アルコール症候群」のケースがある可能性が示唆されました。

そして、具体的にアルコールを何mg摂取すると、「胎児性アルコール症候群」を引き起こすかというものが分からないというのが現状です。 
妊娠中の「安全なアルコール摂取量」や「安全な妊娠時期」などが不明であるため、妊娠が分かった時点で飲酒は控えるのがいいです。

さらに、妊娠中のアルコール摂取は赤ちゃんへの影響だけでなく母親自身にも影響を与える、「母親のうつ症状の悪化」「母親が乳児への虐待感情をもつこと」につながる可能性が指摘されています。

アルコールを控える工夫

妊娠中の禁酒を成功させるために「ノンアルコール飲料を頼むこと」「パートナーと協力すること」「ノンアルコールで美味しい飲みものを開拓すること」などがおすすめです。

友人の結婚式やパーティなどでお酒の席にいくことがあるかと思います。
その場合は、ノンアルコール飲料を頼んだりして対応するのがいいでしょう。
結婚式パーティーではノンアルコール飲料が充実している場合が多いかと思います。ぱっと見てカクテルみたいなノンアルコール飲料もありますので、雰囲気は変わらないかと思います。

妊娠中は、食べ物や飲みもので様々な制約があるため、ストレスもたまるかと思います。

パートナーやまわりの人も巻き込んで、「禁酒」をしてみるのもありかと思います。
二人の子供であり、妊娠中の「禁酒」を成功する上で協力することは良いことです。
むしろ、二人でアルコールの入っていない美味しい飲みものを探すくらいの勢いになると、むしろ「禁酒」が楽しみとなるでしょう。

とはいえ、もともとアルコール摂取する習慣があって、妊娠してからもどうしてもアルコールをやめられない人もあるかと思います。

その場合は「アルコール依存症」の可能性が考えられます。専門的治療が必要かもしれませんので、ぼくら産婦人科医は専門の医師に紹介するようにします。
アルコールがやめられなくて困っている場合は、主治医に相談しましょう。

まとめ

妊娠中に摂取できるアルコール量などはわからないです。
また、妊娠と気づかないときにアルコール摂取してしまうこともあるため、妊娠を考えている時点でアルコールは控えましょう。

妊娠中のアルコール摂取により、赤ちゃんは「胎児性アルコール症候群」となるリスクがあります。

妊娠中の禁酒を成功させるために「ノンアルコール飲料を頼むこと」「パートナーと協力すること」「ノンアルコールで美味しい飲みものを開拓すること」などがおすすめです。

どうしてもアルコールをやめられない場合は、アルコール依存症の可能性もあるため専門的治療が必要かもしれませんので主治医に相談をしましょう。

アルコールと健康について【ヘルスケア】

健康を考えるときには、自分のからだの中に入ってくるものは何かという視点が重要です。
からだに入ってくるものは「食べもの」「飲みもの」「吸い込む空気」などです。

「食べもの」であれば、食事・くすり・漢方薬・サプリメントなど。
「飲みもの」は、アルコール・カフェインなど。
「吸い込む空気」は、喫煙・吸入粒子(アスベスト・粉塵など)・花粉・ハウスダストなど。

今回は、アルコールと健康について説明していきたいと思います。

まとめ

・アルコールの急性症状は、「吐き気」「おう吐」「酩酊状態」などがあり、重症になると「意識障害」「呼吸困難」などから死に至ることもある。

・慢性的なアルコール摂取によって、「アルコール性肝障害」から「肝硬変」「肝がん」になることもあります。

・アルコール依存は、「精神的依存」と「身体的依存」から形成されます。

・「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度です。

アルコール摂取による症状

アルコールを摂取すると身体に影響を与えます。アルコールを摂取すると、胃など消化管から体内に吸収されます。アルコールが血液中に含まれると、血流にのって脳などに作用します。

飲み過ぎて酔っ払ってしまった事がある人はわかるかと思いますが、アルコールの多量摂取により「はき気」「おうと」「酩酊状態」「傾眠」など症状が起こります。また、重症になると「意識障害」「呼吸抑制」「呼吸困難(吐物などによる)」などの症状がおこり、場合によっては死に至ることもあります。

たまに大学生の新入生歓迎会などで飲酒によって死亡したというニュースを聞きます。急性のアルコール中毒は死に至る可能性があります。

慢性的なアルコール摂取にともなう影響

アルコール摂取は、摂取した時に起こる急性の症状だけでないです。

アルコールは体内に吸収されると肝臓で処理されて解毒されます。つまり、アルコールを摂取すると肝臓に負荷がかかります。アルコールを長期にわたって多量に摂取すると「アルコール性肝障害」を引き起こされます。

そしてその状態が長い間つづくと「アルコール性肝障害」から「肝硬変」「肝がん」になることもあります。

アルコール依存の形成

習慣的なアルコール摂取があると、アルコールをやめようと思ってもやめられない「アルコール依存」が形成されます。

アルコール依存は「精神的依存」と「身体的依存」の2つの依存があります。
「精神的依存」は、アルコールへの「強い欲望」「脅迫感」によって形成されます。アルコール摂取にともなう「多幸感」「気分の高揚」などを求めてアルコールを摂取するようになり習慣化されてしまいます。

「身体的依存」は、アルコールが体内から抜けていくときの「離脱症状」によって形成されます。アルコールの離脱症状は、「イライラしやすい」「落ち着かない」「発汗」「微熱」「心拍数があがる」「眠れない」「手指の細かいふるえ」などの症状がおこります。重度になると「幻覚」「妄想」「全身の大きなふるえ」などの症状がおこります。

アルコールの「離脱症状」から逃れるために、アルコールを摂取してしまうことで依存が形成されます。

つまり、「アルコール摂取」→「離脱症状」→「アルコール摂取してしまう」→「離脱症状」→…のループによってアルコール依存が形成されます。

適切なアルコール摂取量とは

アルコール摂取量の目安は、厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度とされています。また女性では、男性と比較してアルコール分解速度が遅いため、男性の1/2~2/3程度の飲酒が適当であると考えられています。

ただし、体質によってアルコールですぐに赤くなってしまう人や、生まれつきアルコールを代謝することが出来ない人(正確にいうとアルコールが代謝されて生成されるアセトアルデヒドを分解することが出来ない人)がいたりします。

アルコールへの耐性は個人差があるので、適切なアルコール摂取量は一概には言えないです。

ところで、 アルコール摂取量の計算法をご存じでしょうか?

ビール・ワイン・日本酒・チューハイなど様々なアルコール飲料があります。その内容量(ml)とアルコール度数、比重(約0.8)によって純アルコール(g)が計算されます。

例えば、缶ビール1つ(350ml、アルコール5%)では…

350(内容量ml)×0.05(アルコール度数)×0.8(比重)=14g(純アルコール)と計算されます。

体重60-70kgの人のアルコール処理能力は5g/時とされていますが、「性別」「体質」等の個人差があります。だいたい、男性で5g/時、女性で4g/時くらいと言われています。

「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度なので、ふだん自分が摂取するアルコール量を計算してみて比べてみましょう。

まとめ

アルコールの急性症状は、「吐き気」「おう吐」「酩酊状態」などがあり、重症になると「意識障害」「呼吸困難」などから死に至ることもあります。

慢性的なアルコール摂取によって、「アルコール性肝障害」から「肝硬変」「肝がん」になることもあります。

アルコール依存は、「精神的依存」と「身体的依存」から形成されます。

「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度です。くれぐれも、のみ過ぎには注意を。

妊娠中のたばこについて【妊娠中の喫煙】

喫煙をしている妊婦さんは今すぐ喫煙をやめましょう。

喫煙によって、「母親自身」だけでなく「赤ちゃん」「まわりの人々(受動喫煙)」などにも健康上の不利益をもたらします。

逆に、パートナーや両親など生活をともにしている人が喫煙している場合は、受動喫煙の影響を受ける可能性があります。
妊娠を機会にして、パートナーや両親には禁煙してもらいましょう。
それが無理だとしてもしっかりと分煙してもらって、受動喫煙の影響をうけないようにしましょう。

そうとはいえ、禁煙したいとおもっても出来ないひとがいるかとおもいます。「喫煙をやめたい」と思っても実際に喫煙をやめることは難しいです。
いったん喫煙をやめたと思っても、ある時つい吸ってしまうこともあります。
喫煙の習慣を断ち切るためには、一生付き合わなければならないといわれています。

今回は、妊娠と喫煙について説明していきたい思います。

まとめ

・妊娠中の喫煙によって「母親自身」だけでなく「赤ちゃん」「まわりの人々」にも健康上の影響をもたらします。

・とくに煙草の「赤ちゃん」への影響は将来にわたる

・禁煙するためには「薬物療法」「認知行動療法」の2つがあるが、妊娠中・授乳中では基本的に薬物を使用できないため、認知行動療法がメインとなる。

喫煙の影響

妊娠中の喫煙によって、「母親自身」だけでなく「赤ちゃん」「まわりの人々(受動喫煙)」などにも健康上の不利益をもたらします。

つまり、たばこを吸っている「本人」だけでなく、胎盤を通じて「赤ちゃん」に影響をあたえます。また、たばこの煙の中に有害成分が含まれていますが、空気を通じて「まわりの人々」にも健康上の影響をあたえます。

喫煙者自身への影響

喫煙によって、肺や気管支に慢性的に炎症がおこるようになります。
「肺がん」「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」になりやすくなります。

また、煙草にふくまれている有害物質によって血管の壁にダメージが加わります。すると、「血管が狭くなる」「血管がやぶれやすくなる」「血管の壁が弱くなりコブができる」など起こりやすくなります。
たとえば心臓に栄養している血管が詰まった場合「心筋梗塞」、脳の血管が詰まった場合「脳梗塞」、脳の血管がやぶれて出血した場合「脳出血」などとなります。

また、妊婦さんの喫煙の場合は妊娠経過への影響を与えます。「妊娠高血圧症候群」「妊娠糖尿病」などなりやすいというデータもあります。

喫煙の赤ちゃんへの影響

煙草の成分は、胎盤を通じて「赤ちゃん」に影響をあたえます。

煙草に含まれている成分のため、流産・早産がおこりやすくなります。

血管を狭くする作用のある成分のため、赤ちゃんに血流が十分にいき渡らず、赤ちゃんが小さくなる「胎児発育不全」、最悪の場合は「胎児死亡」につながることもあります。

また、胎盤と子宮の壁とくっついている部分の血流が不安定になり、赤ちゃんが出る前に胎盤が剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離」につながることもあります。「常位胎盤早期剥離」は母親・赤ちゃんともに死亡してしまう可能性のあるおそろしい疾患です。

また、赤ちゃんが産まれたあとも、「喘息」「耳の疾患」「乳児突然死症候群」などなりやすいです。また、赤ちゃんが将来おおきくなって成人した場合、「高血圧」「糖尿病」「脂質代謝異常症」などの生活習慣病になりやすくなります。

煙草の影響は、赤ちゃんが「胎児」「新生児」のときだけでなく「成人」になったあとも影響を与えます。つまり、赤ちゃんの将来にわたって影響をあたえることになります。

受動喫煙の影響

煙草を吸っている人だけでなく、煙草から出るけむりを吸ってしまうまわりの人にも影響を与えます。

受動喫煙によって、「気管支喘息」「慢性気管支炎」などの呼吸器疾患のほか、「糖尿病」「メタボリックシンドローム」「うつ病」「認知機能低下」など関与しているとされています。

禁煙するためには

喫煙習慣への治療として主に「薬物療法」と「認知行動療法」の2つがあります。

喫煙にはニコチン依存による「身体的依存」と、喫煙習慣によって形成される「心理的依存」の2つの依存があります。

「身体的依存」に対しては、ニコチン製剤(ガム・パッチなどあり)・バレニクリン(飲み薬)などの薬物療法を用います。

ただし、妊娠中や授乳中では、赤ちゃんへの影響からニコチン製剤は現時点で国内では使用禁止とされており使用できない。また、バレニクリンは大量投与により赤ちゃんの異常が生じたという報告があり使用注意となっています。
妊娠中や授乳中では基本的には「薬物療法」は利用できないため、このあと紹介する「認知行動療法」が治療の中心となります。

「心理的依存」に対しては、「認知行動療法」を中心にさまざまなアプローチが考案されていきます。

認知行動療法とは、「認知(頭にうかぶ考えやイメージ)」と「行動(客観的な把握が可能な動作や行為)」の側面から解決しようとする心理療法です。

禁煙するキーワードは「行動変容」

禁煙に対するアプローチはさまざまありますが、ここでは「行動変容」について紹介していきたいと思います。

喫煙など薬物依存を治療するにあたって、「行動変容」という考え方が重要です。
喫煙習慣に対する「行動変容」、つまり「喫煙するという行動」→「喫煙しないという行動」に変えていくということになります。

行動変容には5つの段階があり、それぞれの段階にあったアプローチ方法をとることが効果的とされています。

1.無関心期:禁煙する気はない。喫煙という行動に対して問題意識はない。
→受容・不同意・情報提供など

喫煙者の話や思いを聞くこと、禁煙したくないという意見には同意しないこと、喫煙の健康への影響に関する情報提供をすることなどがポイントになる。

2.関心期:禁煙したいと思う。しかし、喫煙継続にも価値をみとめる。
→動機の強化

禁煙によるメリット、禁煙しない場合のデメリットを説明することがポイントになる。

3.準備期:禁煙の必要性を理解し、実際に禁煙したいと思う。
→やめ方を伝える、自信の強化

具体的な禁煙への正しい方法を伝えること、禁煙することへの自信を強化することがポイントになる。

4.実行期:禁煙をはじめて6か月未満。
→行動の強化、ほめる

効果が目にみえて現れない時期であり再発しないよう介入すること、禁煙という行動を認めてほめることがポイントです。

5.維持期:禁煙をはじめて6か月以上。
→自立をうながす

実行期に実施した取り組みを確実なものにして自立を促すこと、喫煙をしないのが「普通」と感じるようにすることがポイントです。

まとめ

妊娠中の喫煙によって「母親自身」だけでなく「赤ちゃん」「まわりの人々」にも健康上の影響をもたらします。
とくに喫煙の「赤ちゃん」への影響は将来にわたります。

禁煙するためには「薬物療法」「認知行動療法」の2つがあるが、妊娠中・授乳中では基本的に薬物を使用できないため、認知行動療法がメインとなります。
禁煙へのアプローチとして「行動変容」の5段階について紹介しました。

まずは、喫煙のリスクをしっかりと理解し、禁煙をしたいと思うことが大切です。

喫煙者の方がこの記事を読んで、行動変容の「関心期」「準備期」そして「実行期」の段階になってくれたらありがたいです。

産後おっぱいが痛みます【乳腺炎について】

お産を終えてしばらくすると、おっぱいが張ってくるようになります。これは、赤ちゃんに与える母乳を作るようになるため、おっぱいが張ってきます。
とくに初めてのお産だと、おっぱいのハリが痛みをともなうことも多いです。

しっかりと母乳を出してやらないと、これから説明する「うっ滞性乳腺炎」になってしまうことがあります。

乳腺炎になるとかなり痛みます。
愛する我が子に授乳したいけど、痛みでキツイという状態は、母親としてかなりシンドイかと思います。

今回は、乳腺炎について説明していきたいと思います。

まとめ

・「うっ滞性乳腺炎」は母乳の流れが悪くなり乳腺が炎症を起こすと引き起こされます。「授乳」や「乳房マッサージ」などで「母乳の流れ」をしっかりとすることが治療となります。

・「化膿性乳腺炎」は、細菌感染によって乳腺が炎症を起こすことで引き起こされます。細菌をやっつける抗生剤を使用して治療します。

・産後は乳房の熱の影響を受けないために、「ひじ」や「舌下」で体温をはかります。

うっ滞性乳腺炎

母乳は乳管という通り道ををとおります。
そして出口である乳管の開口部という部分から母乳が出てきます。
その母乳を赤ちゃんは吸うことになります。

母乳の通り道である乳管が閉塞などで妨げられてしまった場合、母乳の流れが悪くなってしまい、乳腺が炎症を起こします。
これを「うっ滞性乳腺炎」といいます。

乳腺の炎症によって、乳房の「腫れ」「痛み」「熱感」「発赤」「硬結」などの症状があらわれます。

うっ滞性乳腺炎の治療

うっ滞性乳腺炎になると、乳房の痛みなどの症状によって、乳房を触りたくなくなります。なにもしないと、母乳の流れは悪くなりさらに症状は悪化していきます。

治療の基本は、「母乳の流れ」をしっかりとつくってやることです。
「積極的な授乳」や「乳房マッサージ」をすることで、母乳の流れがよくなります。

すると、乳管の閉塞が改善したり、乳管の閉塞が起こりにくくなります。
また、葛根湯という漢方薬を使用すると、母乳の出がよくなるため合わせて使用する場合があります。

化膿性乳腺炎

うっ滞性乳腺炎が続くと、母乳の流れが悪い状態が続きます。
流れが悪い状態になると、そこに細菌が感染して感染症を引き起こします。細菌感染によって、乳腺に炎症を起こします。
これを「化膿性乳腺炎」といいます。

細菌感染によって38度を越える「発熱」、「わきのしたのリンパ節の腫れ」、乳腺の炎症によって乳房の「腫れ」「痛み」「熱感」「発赤」「硬結」などの症状があらわれます。

化膿性乳腺炎の治療

化膿性乳腺炎は細菌感染が原因なので、細菌をやっつける抗生剤を使用して治療をおこないます。

化膿性乳腺炎は重度になると、母乳の通り道に膿がたまってしまうことがあります。その場合は切開をして、たまった膿を出してやる処置(切開排膿)が必要になります。

また、うっ滞性乳腺炎から細菌感染することが多いため、うっ滞性乳腺炎と同じような治療もします。
つまり、「母乳の流れ」をつくるために「積極的な授乳」「乳房マッサージ」をおこないます。

体温のはかりかた

よく家庭で体温を測る場合は、「わきのした」で測るかと思います。

産後の場合、わきのしたで測ると、乳房からの熱の影響を受けて高い温度になってしまいます。産後乳腺炎になってしまうと、とくに局所の乳房からの熱の影響をうけることになります。

産後体温をはかるときは、乳房の熱の影響を受けにくくするため「ひじ」に体温計をはさんで体温をはかります。また、「舌下」で体温をはかることもあります。

「わきのした」で体温を測った場合は、必ず体温が高く出てしまうので本当の発熱かどうか評価できないので注意が必要です。

なお、基本的には体温が38度以上だと発熱と判断します。
産後の発熱のことを「産褥熱」といわれます。

乳房の症状がメインの場合で発熱があった場合、「化膿性乳腺炎」をうたがいます。
産後の発熱の原因は他にも「子宮内膜炎(狭義の産褥熱)」「尿路感染症」などが挙げられます。
診察・検査などおこない診断していきます。

まとめ

「うっ滞性乳腺炎」は母乳の流れが悪くなり乳腺が炎症を起こすと引き起こされます。「授乳」や「乳房マッサージ」などで「母乳の流れ」をしっかりとすることが治療となります。

「化膿性乳腺炎」は、細菌感染によって乳腺が炎症を起こすことで引き起こされます。細菌をやっつける抗生剤を使用して治療します。

産後は乳房の熱の影響を受けないために、「ひじ」や「舌下」で体温をはかります。
産後の発熱の原因には、「(化膿性)乳腺炎」のほかに「子宮内膜炎」「尿路感染」などが挙げられます。

なにも症状がなくても受診しても良いですか?【女性のヘルスケア】

普通、クリニックや病院などの医療機関にかかる場合は、症状があって生活に困っている場合だと思います。しかし、なにも症状がないときに受診することは、実はとても重要です。

普段から受診することで、予防ができる疾患などがあります。

病気になりにくい体にしていくためにも、「症状がないときから行動しておくこと」がとても大切です。

なにも症状がなくても産婦人科受診をすすめる状況がありますので、今回紹介していきたいと思います。

まとめ

①妊娠を考えている方へ
②妊娠を考えていない方へ
③40-50代で更年期が心配な方へ
④20歳以上のすべての女性の方へ

①妊娠を考えている方へ

今すぐではなくても今後妊娠を考えている方は、是非とも一度産婦人科を受診しておくことをすすめます。産婦人科を受診すると、妊娠に備えて様々なアドバイスを受けたり、検査など行うことが出来ます。

ブライダルチェックなどでパッケージとして検査を準備している医療機関もあります。

 おもに行う検査は以下のとおりです。

これから妊娠したいと考えた時に、自分でも何か出来ることをしたい人がいるかと思います。とくにおさえておいて欲しいポイントが7つあります。

  1. 葉酸を適切に摂取する
  2. 基礎体温を測る
  3. 生活習慣(食事・運動・睡眠・ストレス)を整える
  4. 嗜好品(喫煙・アルコール・カフェイン)を控える
  5. 持病があれば健康状態を確認する
  6. 内服中の医薬品(薬・漢方・サプリメントなど)を確認する
  7. 歯科受診をする

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓

妊娠したいと考えた時におさえておきたい7つのポイント

②妊娠を考えていない方

性生活を充実させるために、「避妊」と「性感染予防」に関する知識が重要です。

とくに「望まない妊娠」をして人工妊娠中絶手術を受ける場合、「手術自体の体への負担」「思わぬ合併症のリスク」「全額自費の中絶費用の負担」など肉体的にも精神的にも経済的にも大きなダメージを受けます。

「望まない妊娠」をして妊娠22週以降になってしまった場合は、法律的に人工妊娠中絶はできない時期になってしまいます。自分の子供を産んで育てることになるので、人生プランが大きく変わってしまうことになります。

「望まない妊娠」を防ぐためにも「避妊」をすることが重要です。

ご自身で出来ることとして「コンドーム」を使用する場合が多いかと思います。他にも「周期的禁欲法」などありますが、避妊効果として確実性はいまいちです。

産婦人科を受診すれば「経口避妊薬(ピル)」「子宮内避妊具」など使用することが出来ます。

万が一避妊に失敗してしまった場合は「緊急避妊薬」を使用することも出来ます。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓

避妊法について

やばい!避妊に失敗してしまった…緊急避妊法について

「性感染症」は、性交渉による接触、体液・血液などを介して感染します。

性感染予防としてコンドームを着用することで、ある程度は予防できます。

そして少しでも心配であれば、自分自身に感染がないか、性交渉する相手に感染がないか確認することは大切です。

たとえば、クラミジア・淋菌などでは、感染しても症状がない場合があります。気づいたら、卵管の周りやお腹の中まで感染が広がっていて、不妊の原因となってしまうこともあります。

知らないうちに感染していることがあるので、少しでも心配であれば性感染の検査をしてみることをすすめます。

③40-50代で更年期が心配な方

日本人の閉経の平均年齢は50歳前後といわれています。
閉経する前後約5年間は女性ホルモンが徐々に低下していきます。

女性ホルモンが低下すると、更年期症状とよばれる各種症状があらわれてきます。
それによって生活に支障がでてくるようであれば「更年期障害」として治療が必要な場合があります。

また症状にあらわれない変化として、骨粗しょう症になりやすくなったり、血液中のコレステロールが上がりやすくなってしまいます。

女性ホルモンには、骨を強くする作用、悪玉コレステロールをおさえる作用、皮膚など若く保つ作用、血管を若く保つ作用などさまざまな良いはたらきをします。
女性ホルモンが低下すると、更年期症状だけでなく、知らない間に体の変化が起こるようになります。

40代50代から本格的に将来を見据えて、自分の体と向き合っていくことが大切になります。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓

更年期のヘルスケア

エストロゲンと更年期障害

④20歳以上のすべての女性の方へ

子宮頸がん検診をすすめます。
20歳以上であれば、1-2年に1回は子宮頸がん検診を受けましょう。

子宮頸がんは、定期的な子宮頸がん検診によって予防可能ながんです。さらに子宮頸がんワクチンと組み合わせると、より効果は高まります。 

希望があれば、超音波検査(エコー検査)もすすめます。
エコー検査では、子宮や卵巣などに病変がないか検査します。
この検査で、「子宮に筋腫がないか」「卵巣が腫れていないか」

なかなか産婦人科で内診台に上がるのは抵抗があるはず。
「ついで」というわけではないですが、子宮頸がん検診で内診台に上がるのであれば一緒に検査を受けることをすすめます。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓

予防できるがん…子宮頸がんについて

なぜ、産婦人科医師はやたらと子宮頸がん検診をすすめてくるのか?

まとめ

①妊娠を考えている方
産婦人科を受診することで、妊娠に備えて様々なアドバイスを受けたり、各種検査など行うことが出来ます。

②妊娠を考えていない方
「避妊」と「性感染予防」に関する知識が重要です。
産婦人科で「経口避妊薬」「緊急避妊薬」の処方を受けたり、「性感染検査」など行うことができます。

③40-50代で更年期が心配な方
女性ホルモンの低下にともなう「更年期症状」への対応や、症状がなくても「骨粗しょう症」「脂質代謝異常症」など起こりやすくなります。将来を見据えて、自分の体と向き合っていく上でも、産婦人科を利用することをすすめます。

④20歳以上のすべての女性の方へ
20歳以上であれば、1-2年に1回は子宮頸がん検診を受けましょう。
子宮頸がんは、定期的な子宮頸がん検診で予防可能ながんです。